『腱鞘炎に対するエミューオイルの臨床結果』R.Power/M.Cameron博士(豪州 ビクトリア大学)より、臨床の内容を簡単にご紹介します。
はじめに
研究初期、ホワイトハウス博士らは、エミューオイルが「より効果的な抗関節炎剤としての性能」を実証したと報告しており、「人間の臨床試験を行うべきである」と提案していました。
この研究は、ラットへのエミューオイルの抗炎症性を証明した、初期のオーストラリアの研究報告を補うものです。
試験方法
●参加人数:101人(年齢47~87歳、女性79名・男性22名)
●試験方法:
・二重盲検法
(思い込みによる効果を起こさせないため、臨床試験を行う医師にも患者にも、治療の内容や効果を不明にしたまま行う方法)
・キャノーラ油(比較するための偽薬。以下、プラセボ偽薬)とエミューオイルを、何かはわからない薬として与えた。
●塗布方法:
グループA-経皮吸収(皮膚に塗る)、グループB-内服、グループC-経皮吸収と内服両方
●試験内容:
・8週間の継続的な治療の後に、握力の強度および圧痛関節数(おさえたときに痛みのある関節の数)を検査。
・痛みのVAS値(痛みの評価尺度)を、8週間、1週間毎に同じ時間に記録
試験結果
●握力の強度:
グループB(内服)、グループC(経皮吸収と内服両方)左右の掌握の強度は、プラセボ偽薬と比べてエミューオイルは改善値を示した。
さらにグループC(経皮吸収と内服両方)では、左右両方とも20%以上の著しい改善を示した。
●関節痛
4週間後に、クループA(経皮吸収)、B、Cの全てのエミューオイル使用者が、痛みの指数が減っていることが報告された。プラセボ偽薬の使用者の痛みの指数は、時間が経つに連れて変動していった。